生活習慣病とそのリスク
生活習慣病とは、毎日のストレスや食生活の乱れが積み重なり、人間が本来持っている免疫が正常に働かなくなることによって引き起こされるさまざまな疾病を指します。
ガン、脳卒中、心臓病、糖尿病、骨粗しょう症といった病気が該当します。
厚生労働省によると、日本人の死因の3分の2が生活習慣病に起因するとまでいわれています。このことは、逆の視点で見れば生活習慣を見直すだけで多くの病気を防ぐことができるともいえます。
生活習慣病の原因
生活習慣病の原因は、偏った食事習慣や過度な飲酒、不規則な生活、日々のストレス、運動不足、喫煙などが挙げられます。それらが長い時間をかけて異常を作り出すものですので、予防するにはそれらの習慣を改善することが重要です。
生活習慣病予防のために、できること
- 毎日朝食を摂る
- 栄養バランスを考えた食事を摂る
- 1日平均7〜8時間の睡眠をとる
- タバコを吸わない
- 定期的に運動をする
- 過度な飲酒は控える(日本酒なら2合、ビールなら大ビン2本未満)
- 1日の労働時間は9時間程度にとどめる
- ストレスがたまらないよう心がける
糖尿病について
糖尿病とは、血液が慢性的に高血糖になってしまう病気です。
すい臓で作られるインスリンの作用が低下し、血中のブドウ糖をうまくエネルギーとして取り込めないことにより起こります。原因としては親からの遺伝であることも考えられますが、過食や肥満、運動不足といった環境要因がほとんどです。
「水をたくさん飲んでいるのに口が渇く」
「食べているのに急に痩せてきた」
「食べているのに空腹感がある」
といった方は要注意です。症状がひどくなると意識障害が起こる場合もあります。
また糖尿病による合併症として、手足が痺れたり感覚が麻痺したりする「糖尿病性神経障害」、視力低下や白内障を起こす「糖尿病性網膜症」、腎臓の濾過機能が低下して透析が必要となる「糖尿病性腎症」があります。
糖尿病の治療
糖尿病の治療は、バランスのよい適量の栄養摂取によって肥満を防止する「食事療法」、肥満の解消および血糖値の継続的なコントロールを目指す「運動療法」、そして内服薬やインスリン注射といった「薬物療法」の3つを組み合わせて行ないます。
高血圧症について
高血圧症とは、心臓が全身に血液を送り出すための力が、血管の柔軟性が失われているなどの理由によって慢性的に強くかかっている状態を指します。
そうなる原因を特定することは難しいのですが、血管の老化、ストレス、過労、肥満などといった生活習慣と密接に関わる複数の要因が重なり合っているものがほとんどです。
高血圧そのものに症状はありません。しかしある日突然、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血といった重篤な合併症を引き起こす可能性があり、決して油断はできません。
腎性高血圧症や内分泌性高血圧症など、原因がはっきりしているものについては、その原因に対処することで治療が可能です。
高血圧症の治療
降圧薬を用いる「薬物療法」と、生活習慣を見直す「非薬物療法」があります。
お薬は症状の重い高血圧に用いる場合が多いため、医師の指導を必ず守り自己判断で薬を止めたりしないでください。
非薬物療法では、塩分やアルコールを制限する食事療法と、適度な運動を長期的に行なって適正体重を維持する運動療法、また禁煙があります。
高脂血症(脂質異常症)について
高脂血症は、血液に含まれる中性脂肪やコレステロールが多すぎることを指し、放置すると動脈硬化や心臓病、脳卒中の原因となりえます。
日本人の50代男性の2人に1人、60代女性の3人に1人が高脂血症とされますが、自覚症状がまずないので、健康診断で調べるしか発見する術はありません。そのため自分がそうだと認識している人は3割ほどしかおらず、実際は非常に多くの方がリスクを抱えている状態だといえます。
原因としては食べ過ぎによるコレステロール分の過剰摂取、食べ過ぎ・飲み過ぎによる中性脂肪の増加、運動不足が挙げられます。また喫煙も善玉コレステロール濃度を低下させる働きを持ちます。
高脂血症(脂質異常症)の治療
高脂血症の治療は、食事療法や運動療法による生活習慣の改善が基本です。
しかしそれを3ヶ月以上続けても改善が見られず、コレステロール値や中性脂肪値が下がらないようであれば、薬物療法も取り入れていきます。
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